産後の抜け毛の原因とは?ひどい抜け毛はいつまで続くの?ピークはいつ

産後の抜け毛は出産後しばらくすると突如として現れ、産後の抜け毛に悩むママは実に7~8割はいると言われています。

なかでもお風呂の排水口に貯まる抜け毛の量に「ハゲちゃうかも!!」と危機感を覚えるくらいひどい抜け毛を経験しているママも多く、気がついたときには「地肌が見えてる!」なんてびっくりするくらいのひどい抜け毛になっていることもあります。

産後の抜け毛は、経験した人しかわからない、抜け毛の量と予想外の薄毛状態に不安や心配が強くなるのも当然です。

そこで、今回は産後の抜け毛の原因と、抜け毛のピークやいつまで続くのかをお伝えしていきますので産後の抜け毛について知っておくと安心ですよ。

 

産後の抜け毛の原因【女性ホルモン】

産後の抜け毛の原因は、出産前後のホルモンバランスの変化によって起こります。

妊娠中には、母体や胎児を守り妊娠を維持するために女性ホルモンの分泌は増え続けます。一方、出産後は増え続けていた女性ホルモンが役目を終え元の量に戻ろうとして、一気に減少していきます。

産後、急激に女性ホルモンが元に戻ることで身体が変化についていけずホルモンのバランスが乱れてしまうことが原因となり産後の抜け毛が現れます。

 

女性ホルモンの働き

通常、女性ホルモンには「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロステロン(黄体ホルモン)」の2種類あり、これらが周期的に分泌されて女性の心と体のバランスを保っています。

プロゲステロン(黄体ホルモン)

  • 妊娠を維持する働き・髪を成長維持させるなど

エストロゲン(卵胞ホルモン)

  • 「美ホルモン」肌の潤いや毛髪の促進などの働き・毛髪を促す働きなど

しかし、妊娠中は妊娠を維持し胎児を守るための女性ホルモン「プロゲステロン(黄体ホルモン)」だけではなく「エストロゲン(卵胞ホルモン)」の分泌量も増えていきます。

2つの女性ホルモンの量が増えると髪の成長や維持する働きがあるので、妊娠中はいつも髪が成長し続けている状態になり基本的なヘアサイクル(毛周期)を一時的に狂わせしまいます。

 

ヘアサイクル(毛周期)

  • 休止期(3~4ヶ月): 成長しきった髪の毛が毛根から抜ける時期
  • 退行期(2週間程度):髪の毛の成長が止まる時期
  • 成長期(2~6年) :新しい髪の毛が生えて成長する時期

上記は通常のヘアサイクル(毛周期)ですが、妊娠中には女性ホルモンの分泌量が増えることで、髪の毛が抜ける「休止期」には入らず、抜けるはずの髪の毛が残っている状態になります。

そのため、妊娠中に髪の毛が多くなったと感じる人が多いのも女性ホルモンの分泌量の増加が理由です。

そして、産後は女性ホルモンが急激に戻ることで妊娠中に抜けずに残っていた髪の毛が一気に「休止期」に入り、通常の倍以上の髪の毛が抜け落ち、産後のひどい抜け毛の原因となります。

 

産後の抜け毛の原因【産後の不規則な生活】

産後の抜け毛は女性ホルモンのバランスの変化による原因が大きいですが抜け毛の状態には個人差があり、抜け毛の状態が軽いかひどいかどうかは生活習慣にも左右されてきます。

<抜け毛の原因となる生活習慣>

  • 食生活の乱れ
  • 睡眠不足
  • ストレス
  • ダイエットなど不規則な生活

産後の不規則な生活は、ホルモンバランスや心身の回復が遅れる傾向が強く抜け毛がひどくなりやすくなります。また、抜け毛の期間も長くなるなど抜け毛の量や期間にも影響があります。

とは言っても、産後のママは不規則な生活の上に心身の変化や環境の変化からストレスを感じやすくなりますよね。ひどい抜け毛になってしまうのかある意味仕方がないとも言える状況ですが、産後の抜け毛の原因を知っておくと対策もとりやすくなります。

産後のイライラを少しでも少なくして産後の抜け毛予防の参考にしてみてください。

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産後の抜け毛の量はどのくらい

一般的に髪の毛は、産後でなくても1日100本程度の抜け毛があるのですが、産後の抜け毛の量は通常の2倍以上、1日200本以上にだと言われています。

産後は、妊娠中に抜けるはずの髪の毛が一気に抜け落ちてしまうので、かなりの量の髪の毛が抜けてしまいます。

髪の毛の太さや長さによっては本数以上の量に感じることもありますし、シャンプー時には摩擦によって髪が抜けやすいのでまとめて排水口に抜け毛が溜まってしまうため抜け毛がひどいと感じやすくなります。

 

産後の抜け毛はいつまで続く

産後の抜け毛は、出産前後の女性ホルモンの分泌の変化に身体がついていけずにホルモンバランスが乱れることが原因で起こります。しかし、原因が分かっても抜け毛がひどいためこのまま髪が戻らなかったらと思うと気が気ではありませんよね。

産後の抜け毛がいつからいつまで続き、抜け毛のピークはいつ頃なのかを知っておくだけで少しは安心できますからね。

 

産後の抜け毛はいつから始まる

産後の抜け毛が気に始める時期は、大体2ヶ月~3ヶ月頃となります。

産後の抜け毛といっても出産後すぐに抜け毛が現れるわけではなく、個人差はありますが、産後3ヶ月頃に抜け毛を感じ始めたというママが一番多いです。

産後は女性ホルモンの分泌量が一気に減ることで、髪はヘアサイクル(毛周期)は成長期から休止期へと入ります。この休止期に入り実際に髪が抜け落ちるまで、大体2~3ヶ月の準備期間が必要になります。そのため産後すぐから抜け毛が始まるわけではなく、多くのママがこの時期から抜け毛が気になり始めることになります。

 

産後の抜け毛はいつまで続く

一般的には、産後6ヶ月頃から遅くとも産後1年で戻ることが多いようです。

産後の抜け毛の期間にも個人差がありますが授乳をしている人の場合は母乳と女性ホルモンの関係によって抜け毛の期間が長くなる傾向があります。

母乳に必要なホルモンは、女性ホルモンの分泌を抑制する働きがあるのでホルモンバランスが整うまで時間がかかってしまい授乳が落ち着ついてくる時期まで抜け毛の症状が現れます。

また、産後の抜け毛は女性ホルモンの減少の他にも「ストレス」「過度のダイエット」「睡眠不足」など不規則な生活も抜け毛の原因となります。そのため、ホルモンバランスが整い赤ちゃんとの生活がある程度生活が落ち着いてくる産後1年頃が抜け毛が落ち着いてくる目安の時期となります。

 

産後の抜け毛のピークはいつ

産後の抜け毛にはピークがあります。抜け毛のピーク時には「このまま抜け続けたら…」という強い不安を抱くことも多いですよね。でも安心してください!

抜け毛のピークは、産後6ヶ月頃となります。

産後6ヶ月以降は、女性ホルモンのバランスも徐々に安定してきます。産後に一気に抜け落ちた髪のヘアサイクルも成長期に入り新しい髪が増え始める時期となるため、ひどい抜け毛は落ち着いてくることが多いです。

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高齢出産の場合は抜け毛がひどい傾向がある

「産後の抜け毛」と一言でいっても20代ママと高齢出産と言われる30代後半からのアラフォーママとでは抜け毛の状態が違ってきます。一般的に産後の抜け毛は1年程度で自然と回復していきますが、高齢出産後の抜け毛は産後1年~2年経過してもひどい抜け毛が止まらないことや脱毛症へつながるリスクが高くなります。

高齢出産後の抜け毛がひどい理由

高齢出産と言われる35歳以上の年齢はさまざまなところで加齢の影響が出始める時期です。

  • 女性ホルモンの分泌量の低下
  • 毛根の細胞の老化
  • 体力の回復力の低下など

そのため、高齢出産の抜け毛の場合は、時間が経ては立つほど薄毛へとつながり手遅れになります。時間とともに自然に回復してくれるのは、加齢の影響がないママだけです。

 

女性ホルモンの分泌量の低下と毛根の老化

高齢出産と言われる35歳以上のママの場合、妊娠の有無にかかわらず徐々に女性ホルモンが減少し始めてきています。そのため、産後に女性ホルモンが元に戻ったとしても、20代のママに比べてその落差は大きく抜け毛の量や期間に違いが出てきます。

さらに、加齢の影響で毛根の細胞自体が老化しはじめてきています。女性ホルモンの減少とヘアサイクルの乱れなどから高齢出産ママの場合の抜け毛が多くなる一方で新しい髪の毛が生えてこない状態になります。

 

体力の回復が遅い

出産後は誰でも体力を回復するには相当の時間がかかります。特に高齢出産の場合は、自分では感じていなくてもさまざまな身体の変化や機能の低下が始まってきていますので若い世代のママと比べて産後の体力の回復に時間がかかります。

産後の体力の回復が遅れると必要な栄養が体力の回復に使われてしまうので頭皮や髪の毛まで栄養が回らず、髪がやせ細る、抜け毛が多くなるなど髪の毛のトラブルになりやすくなります。

また、体力が回復しないと睡眠不足や疲労が蓄積してストレスを感じやすくなり、さらに抜け毛が増えるという悪循環にも陥ります。

 

産後の抜け毛がひどい場合はしっかり対策を


産後の抜け毛は、大体産後6ヶ月頃に抜け毛のピークを迎え、その後は徐々に抜け毛が落ち着いてくるのが一般的なのであまり心配はいりません。逆に心配しすぎてしまうと抜け毛がストレスとなり余計に抜け毛がひどい状態になることもあります。

しかし、産後の抜け毛がひどい、抜け毛がいつまでも続く場合などにはしっかり対策をしなければなりません。

産後の抜け毛がひどくても、日常生活は忙しく抜け毛対策まで手が回らないのが現状かもしれません。そのため、手軽に、効果的できる抜け毛対策として育毛シャンプーや育毛剤、育毛サプリメントなどを併用することも必要です。

ただし、母乳をあげているママの場合は、赤ちゃんへの影響を考慮しなければなりません。

現在では無添加で授乳中でも使用可能なものもありますので試してみるのもおすすめです。特に高齢出産の場合は、更年期の周辺時期から症状が現れることが多い女性特有の脱毛症などもあるので、産後の抜け毛が心配なら医療機関へ相談するのが良いでしょう。

産後の抜け毛対策はこちら

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産後用

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

女性は髪型や髪の量で見た目がかなり違い、薄毛は8歳老ける印象を与えるとも言われます。産後の抜け毛は多くのママが悩む生理的な症状です。抜け毛がいつまでも続く症状ではないので抜け毛を気にしすぎてストレスにならないように注意してくださいね。